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参考資料2018.11.20

経済産業省DNA鑑定関連ガイドライン

参考資料2018.11.20

経済産業省DNA鑑定関係ガイドライン

経済産業分野のうち個人遺伝情報を用いた事業分野における個人情報保護ガイドラインの概要(平成16年12月17日) 経済産業省 製造産業局 生物化学産業課

1. 策定の背景

(1) 個人情報保護法の制定

高度情報通信社会の進展に伴い個人情報の利用が著しく拡大していることにかん がみ、個人情報の適正な取扱いに関して個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義 務等を定めることにより、個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護 することを目的として、平成15年5月に個人情報保護法(以下「法」という)が成立した。全面施行は、平成17年4月1日。

(2) 個人遺伝情報を用いた事業分野の位置づけ

個人遺伝情報を用いた事業分野は、国民から高いレベルでの個人情報の保護が必 要であるとして、「特に適正な取扱いの厳格な実施」が求められているため、既に策定された経済産業分野の横断的なガイドラインの上乗せ的措置として、法の解釈と遵守の努力を求める規定を内容としたガイドラインを策定。(別添参照)

2. ガイドラインの概要

(1) 適用範囲
① 経済産業分野ガイドラインの上乗せ措置を規定。(本ガイドラインに定めのない部分については、経済産業分野ガイドラインが適用。)法の対象外となる、保有個人情報が5,000件以下の事業者にも努力義務を規定。
② 個人遺伝情報の持つ倫理的、社会的側面を考慮し、「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」を踏まえて規定。
③ 適用範囲は、経済産業分野のうち、個人遺伝情報を用いた事業分野(遺伝子受託解 析、体質検査、DNA鑑定等)。

(2) 定義(法第2条関連)
① 「遺伝情報」 個人を識別することは不可能であるが、遺伝的特徴やそれに基づく体質を示す情報。
② 「個人遺伝情報」 個人を識別することが可能で、遺伝的特徴やそれに基づく体質を示す情報。
③ 「匿名化」 個人情報から個人を識別する情報の全部又は一部を取り除き、代わりにその人と関わりのない符号又は番号を付すこと。
④ 「個人遺伝情報取扱事業者」 「個人情報取扱事業者」のうち、「個人遺伝情報」を用いた事業を行う事業者。
⑤ 「遺伝情報取扱事業者」 個人が識別不可能な遺伝情報のみを用いた事業を行う事業者。
⑥ 「インフォームド・コンセント」 事業者による事前の十分な説明と、自由意思に基づいて本人が文書で与える同意。
⑦ 「匿名化管理者」 外部に漏洩しないように個人情報を管理し、かつ、匿名化する責任者。
⑧「個人遺伝情報取扱審査委員会」 個人遺伝情報を用いた事業内容の適否その他の事項について、倫理的、法的、社会 的観点から調査審議する機関。
⑨ 「遺伝カウンセリング」 事業に関する疑問や、遺伝性の体質等をめぐる本人の不安又は悩みにこたえることによって、本人の行動を援助すること。

(3) 利用目的の特定、利用目的による制限等(法第15条~第16条関連)
① 利用目的の特定(法第15条第1項関連) 経済産業分野ガイドラインの例示よりも厳密に目的の特定を行わなければならない。遺伝情報取扱事業者も、経済産業分野ガイドラインの例により目的を特定する。
② 利用目的による制限(法第16条第1項関連) 利用目的の達成に必要な範囲を超えた個人遺伝情報の取扱いは原則として行わな い。
③ 機微(センシティブ)情報 センシティブ情報(信教、犯罪、保健医療、人種等)は原則として取得しない。

(4) 個人遺伝情報の取得関係(法第17条~第18条関連)
① インフォームド・コンセントの実施 インフォームド・コンセントにより個人遺伝情報を用いた事業を実施する。

(5) 安全管理措置(法第20条関連) 個人遺伝情報は、匿名化をした上で、経済産業分野ガイドラインの【講じることが 望まれる事項】を参考に供し、適切な安全管理措置を講じるよう努める。また、遺伝情報も安全管理措置を講じる。

(6) 第三者提供の制限(法第23条関連)
① 原則(法第23条第1項関連) 第三者への提供(法第23条第1項)は、原則として行わない。
② オプトアウト(法第23条第2項関連) 個人遺伝情報取扱事業者は、オプトアウトを行わない。
③ 第三者に該当しないもの(法第23条第4項関連) 委託の事例として、「医師、医療従事者等に遺伝カウンセリングを依頼する場合」 がある。

(7) 開示等の求めに応じる手続(法第29条関連)
① 個人遺伝情報の開示(法第25条関連) 本人に遺伝情報を開示する際には、遺伝カウンセリングの方法を遵守することとする。
② DNA鑑定及び親子鑑定における留意事項 DNA鑑定及び親子鑑定においては、法的効果について情報を提供し、助言を行う。 親子鑑定においては、個人や家族の福祉を重んじるよう留意する。
③ 開示等の求めに応じる手続き(法第29条関連) 雇用判断など不適正利用抑止の観点から、代理人による開示要求に対して本人への直接開示を認める。

(8) 個人遺伝情報取扱審査委員会 個人遺伝情報を用いた事業実施の適否等を審査するため、個人遺伝情報取扱審査委員会を設置し、事業実施の適否、実施中の事業に関して必要な措置等について、科学的、倫理的、法的、社会的、技術的観点から審査する。

 

経済産業分野のうち個人遺伝情報を用いた事業分野における個人情報保護ガイドライン

前文

ヒトゲノム・遺伝子解析研究の進展は、個人遺伝情報を用い、情報技術を駆使した幅広い 医療・健康サービスによる人々の健康や福祉の向上、さらには新しい医療・健康サービス産 業の育成に重要な役割を果たそうとしている。 一方、個人遺伝情報解析は、本人及びその血縁者の遺伝的素因を明らかにし、また本人を 識別することができるなど、その取扱いによっては、倫理的、法的又は社会的問題を招く可能性があるため、人権を尊重し、社会の理解と協力を得て、個人遺伝情報の厳格な管理の下で適正に事業を実施することが不可欠である。 本ガイドラインは、そうした要請に基づき、個人遺伝情報を安全に保護するために事業者 が遵守すべき措置を明らかにするものである。

Ⅰ.目的及び適用範囲 このガイドラインは、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「法」 という。)第7条第1項に基づき平成16年4月2日に閣議決定された「個人情報の保護に関する基本方針」を踏まえ、「個人情報の保護に関する法律についての経済産業分野を対象とするガイドライン」(平成16年厚生労働省・経済産業省告示第4号。以下「経済産業分 野ガイドライン」という。)を基礎として、また、法第6条及び第8条に基づき、経済産業省が所管する分野のうち個人遺伝情報を用いた事業分野における個人情報について保護の ための格別の措置が講じられるよう必要な措置を講じ、及び当該分野における事業者が行う個人情報の適正な取扱いの確保に関する活動を支援する具体的な指針として定めるものである。 また、個人遺伝情報の持つ倫理的、社会的側面を考慮し、研究分野における倫理指針である「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」(平成13年文部科学省・厚生労働省・ 経済産業省告示第1号)も踏まえて規定した。 本ガイドラインは、「個人遺伝情報取扱事業者」が「個人遺伝情報」を、及び「遺伝情報取扱事業者」が「遺伝情報」を取り扱う場合に講じるべき措置について定めたものであり、 本ガイドラインにおいて特に定めのない部分については、経済産業分野ガイドラインが適用される。 また、本ガイドラインは、対象となる事業者の従業者の個人情報については適用しない。 本ガイドラインにおいて、「しなければならない」と記載されている規定については、それに従わなかった場合は、経済産業大臣により、法の規定違反と判断され得る。一方、「こととする」と記載されている規定については、それに従わなかった場合でも、法の規定違反と判断されることはないが、「こととする」と記載されている規定についても、個人情報は、 個人の人格尊重の理念の下に慎重に取り扱われるべきものであることに配慮して適正な取扱いが図られるべきとする法の基本理念(法第3条)を踏まえ、また、個人遺伝情報の適正 な取扱いの厳格な実施を確保する観点から、社会的責務としてできる限り取り組むよう努めなければならないものである。もっとも、個人情報の保護に当たって個人情報の有用性に配慮することとしている法の目的(法第1条)の趣旨に照らし、公益上必要な活動や正当な事業活動等までも制限するものではない。 なお、本分野における認定個人情報保護団体、個人遺伝情報取扱事業者、遺伝情報取扱事業者においては、本ガイドライン等を踏まえ、各事業の実態等に応じて個人情報の適正な取扱いを確保するためのさらなる措置を自主的なルールとして定めることとする。「個人遺伝情報を用いた事業」とは、個人遺伝情報に係る検査、解析及び鑑定等を行う事業のことであり、塩基配列・一塩基多型、体質検査等の遺伝子検査、DNA鑑定及び親子鑑 定等のサービス、遺伝子受託解析等がある。個人からの依頼を受けて自ら遺伝情報を取得する場合と、医療機関や他の事業者からの受託により検査、解析、鑑定等のみを行う場合がある。これらの事業のうち、他にガイドラインや指針がある場合の本ガイドラインの適用範囲 は以下のとおりである。 個人から直接試料を取得する場合には、体質検査、DNA鑑定及び親子鑑定等がある。それらのうち、医療機関等が遺伝情報を用いた検査を行う場合には、「医療・介護関係事業者 における個人情報の適切な取扱いのためのガイドライン」の対象である。また、研究において実施される個人遺伝情報解析は、「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」の対象である。また薬事法(昭和35年法律第145 号)に基づき実施される医薬品の臨床試験及び市販後調査についても、同法に基づき、既に「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(平成9年厚生省令第28 号)」及び「医薬品の市販後調査の基準に関する省令(平成9 年厚生省令第10 号)」により規制されている。薬事法の規定による医療用具の製造、輸入 承認申請のために実施される臨床試験及び市販後調査についても同様である。これらに当たらない検査、解析、鑑定等が、原則として本ガイドラインの対象となる。 医療機関等からの受託により試料を取得し、検査、解析、鑑定等を行う場合は、本ガイドラインの対象とする。なお、検査会社、解析会社が研究機関等との共同研究の一端を担う場合は「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」の対象となる。 また、衛生検査所が行う業務は厚生労働省が所管する分野として、本ガイドラインの対象としない。 なお、「体質検査」を行う場合には、本ガイドラインに従うほか、その意義が客観的なデ ータとして明確に示されていることが必要である。 DNA鑑定及び親子鑑定等の法医学的背景に基づく事業は、本ガイドラインの対象となる が、その特殊性にかんがみて、関係学会等が定める独自のガイドラインにも従うこととする。 なお、法の適用から除外されている個人遺伝情報、遺伝情報の数が5000人を超えない 事業者についても、個人遺伝情報の特殊性にかんがみ、本ガイドラインの遵守に努めること とする。

Ⅱ.法令解釈指針・事例

1.定義(法第2条関連)

1-1.情報の性質に関連する用語

(1)「個人情報」(法第2条第1項関連) 以下の事項の他は経済産業分野ガイドラインの例による。 (6)「匿名化」に記載されているとおり、連結可能匿名化された情報は、符号又は番号 と個人情報との対応表を保有している当該法人内にあるときは、解析等実施者が所有する匿 名化情報と対応表を連結させることで、法人全体として、匿名化されている情報についても 個人を識別できるものと整理され、「個人情報」に該当する。

(2)「遺伝情報」 一般には、試料等を用いて実施される個人遺伝情報を用いた事業の過程を通じて得られ、 又は既に試料等に付随している情報で、ヒトの遺伝的特徴やそれに基づく体質を示す情報 をいう。ただし、本ガイドラインにおいては個人を識別することが不可能であるが遺伝的 特徴やそれに基づく体質を示す情報のみを「遺伝情報」と定義し、個人を識別することが 可能で遺伝的特徴やそれに基づく体質を示す情報は、(3)に規定する「個人遺伝情報」 と定義する。

(3)「個人遺伝情報」 (1)に定める「個人情報」のうち、個人の遺伝的特徴やそれに基づく体質を示す情報を 含み、個人を識別することが可能なものをいう。

(4)「試料等」 個人遺伝情報を用いた事業に用いようとする血液、組織、細胞、体液、排泄物及びこれ らから抽出したヒトDNA等の人の体の一部並びに本人の診療情報をいう。

(5)「診療情報」 診断及び治療を通じて得られた疾病名、投薬名、検査結果等の情報をいう。

(6)「匿名化」 ある人の個人情報が法令、本ガイドライン又は事業計画に反して外部に漏洩しないよう に、その個人情報から個人を識別する情報の全部又は一部を取り除き、代わりにその人と 関わりのない符号又は番号を付すことをいう。試料等に付随する情報のうち、ある情報だ けでは特定の人を識別できない情報であっても、各種の名簿等の他で入手できる情報と組 み合わせることにより、その人を識別できる場合には、組合せに必要な情報の全部又は一 部を取り除いて、その人が識別できないようにすることをいう。 匿名化には以下のように二つの方法がある。連結可能匿名化された情報は、符号又は番 号と個人情報との対応表を保有している当該法人内にあるときは、解析等実施者が所有す る匿名化情報と対応表を連結させることで、法人全体として、匿名化されている情報についても個人を識別できるものと整理され、個人情報に該当する。一方、対応表を保有していない法人においては、個人情報に当たらない。

a 連結可能匿名化 必要な場合に個人を識別できるように、その人と新たに付された符号又は番号の対応 表を残す方法による匿名化

b 連結不可能匿名化 個人を識別できないように、上記a のような対応表を残さない方法による匿名化

(7)「個人情報データベース等」(法第2条第2項関連) 法では特定の個人情報を体系的に構成したものと定義するが、体系的に構成していない情報も本ガイドラインを遵守することとするため、本ガイドラインにおいてこの用語は使 用しない。

(8)「個人データ」(法第2条第4項関連) 法では「個人情報データベース等」を構成する個人情報と定義するが、体系的に構成し ていない情報も本ガイドラインを遵守することとするため、本ガイドラインにおいては 「個人遺伝情報」として扱う。

(9)「保有個人データ」(法第2条第5項関連) 法では「個人データ」の一部集合として位置づけるが、体系的に構成していない情報も 本ガイドラインを遵守することとするため、本ガイドラインにおいては「個人遺伝情報」として扱う。

1-2.本人と事業者に関連する用語

(10)「本人」(法第2条第6項関連)

(11)「個人情報取扱事業者」(法第2条第3項関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。ただし、本ガイドラインは、「個人遺伝情報取扱事業者」が、「個人遺伝情報」を取り扱う場合に講ずるべき措置について定めたものである。

(12)「個人遺伝情報取扱事業者」 「個人遺伝情報取扱事業者」とは、「個人情報取扱事業者」のうち、「個人遺伝情報」を 用いた事業を行う事業者(業務の一部としてこれを行う事業者を含む)をいう。本人から 直接試料等を取得する事業者がこれに当たる。なお、その事業の用に供する個人遺伝情報 の数が過去6月のいずれの日においても5000人を超えない者であっても、本ガイドラ インを遵守することとする。

(13)「遺伝情報取扱事業者」 「遺伝情報取扱事業者」とは、個人が識別不可能な遺伝情報のみを用いた事業を行う事 業者(業務の一部としてこれを行う事業者を含む)をいい、匿名化した情報のみを受託し、 解析等を行う事業者がこれに当たる。法の対象外であるが本ガイドラインを遵守すること とする。なお、その事業の用に供する遺伝情報の数が過去6月のいずれの日においても5 000人を超えない者であっても、本ガイドラインを遵守することとする。

1-3.「個人遺伝情報」の扱いに関連する用語
(14)「インフォームド・コンセント」 本人が、個人遺伝情報取扱事業者から事前に個人遺伝情報を用いた事業に関する十分な 説明を受け、その事業の意義、目的、方法、予測される結果、不利益及び精度を理解し、 自由意思に基づいて、試料等の取得及び取扱いに関して文書により同意を与えることをい う。

(15)「匿名化管理者」 個人遺伝情報取扱事業者において、本人の個人情報がその事業者の外部に漏洩しないよ うに個人情報を管理し、かつ、匿名化する責任者をいう。
(16)「個人遺伝情報取扱審査委員会」 個人遺伝情報を用いた事業内容の適否その他の事項について、倫理的、法的、社会的観 点から調査審議するため、事業者の代表者の諮問機関として置かれた合議制の機関をいう。

(17)「遺伝カウンセリング」 十分な遺伝医学的知識・経験及びカウンセリングに習熟した医師もしくは医療従事者、 または十分な臨床遺伝学の専門的知識・経験を持ち、本人及び家族等の心理的、社会的支 援を行うことができる者により、当該遺伝子検査とそれを含む事業全般に関する疑問や、 遺伝性の体質等をめぐる本人の不安又は悩みにこたえることによって、今後の生活に向け て自らの意思で選択し、行動できるように支援し、又は援助すること。

1-4.本人への対応に関する用語
(18)「本人に通知」 本ガイドラインにおいては、法で規定する「通知」は、文書による説明と同意を含む「イ ンフォームド・コンセント」によることとする。ただし、法第24条第2項、第3項に規 定するものは経済産業分野ガイドラインの例による。

(19)「公表」 経済産業分野ガイドラインの例によらず、以下のとおりとする。 本ガイドラインにおいては、法で規定する「公表」は、すべて文書による説明と同意を 含む「インフォームド・コンセント」によることとする。

(20)「本人に対し、その利用目的を明示」 経済産業分野ガイドラインの例によらず、以下のとおりとする。 利用目的の明示は、文書による説明と同意を含む「インフォームド・コンセント」によ ることとする。

(21)「本人の同意」 経済産業分野ガイドラインの例によらず、以下のとおりとする。 本ガイドラインにおいては、法で規定する「本人の同意」は、すべて文書による説明と 同意を含む「インフォームド・コンセント」によることとする。

(22)「本人が容易に知り得る状態」 経済産業分野ガイドラインの例による。

(23)「本人の知り得る状態(本人の求めに応じて遅滞なく回答する場合を含む。)」 経済産業分野ガイドラインの例による。

(24)「提供」 経済産業分野ガイドラインの例による。

2.個人遺伝情報取扱事業者の義務等
(1) 個人遺伝情報の利用目的関係(法第15~16条関連)
① 利用目的の特定(法第15条第1項関連) 以下の事項の他は経済産業分野ガイドラインの例による。 個人遺伝情報取扱事業者は、個人遺伝情報を取り扱うに当たっては、インフォームド・ コンセントの一環として、その利用の目的を特定しなければならない。 具体的には、経済産業分野ガイドラインの例示よりも厳密に、検査の対象となる遺伝子 を明確にする程度の目的の特定を行わなければならない。 また、遺伝情報取扱事業者も、遺伝情報を取り扱うに当たっては、その利用の目的を経 済産業分野ガイドラインの例により特定することとする。
② 利用目的の変更(法第15条第2項、法第18条第3項関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。
③ 利用目的による制限(法第16条第1項関連) 以下の事項の他は経済産業分野ガイドラインの例による。 個人遺伝情報取扱事業者は、利用目的の達成に必要な範囲を超えた個人遺伝情報の取扱い(法第16条第1項関連)は、原則として行わないこととする。ただし、以下のように、 適切かつ明確な目的と、試料の取扱い方法等についてインフォームド・コンセントを得た場合は、この限りではない。

【事例】 ⅰ:DNA鑑定及び親子鑑定のためにとった試料を鑑定技術向上に向けた研究のために保管、利用する場合は、適切かつ明確な目的(「鑑定技術の向上」等)、第三者に提供する場合はその相手方、保管方法、講ずる安全管理措置、研究終了後の試料の廃棄方法等についてインフォームド・コンセントを得る。

④ 事業の承継(法第16条第2項関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。
⑤適用除外(法第16条第3項関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。
(1-2)機微(センシティブ)情報 個人遺伝情報取扱事業者は、事業に用いる個人遺伝情報を除き、政治的見解、信教(宗教、思想及び信条をいう。)、労働組合への加盟、人種及び民族、門地及び本籍地、保健医 療及び性生活、並びに犯罪歴に関する情報等については、法令等に基づく場合を除き、取 得又は利用を行わないこととする。

(2) 個人遺伝情報の取得関係(法第17条~第18条関連)
① インフォームド・コンセントの実施 個人遺伝情報取扱事業者は、以下に示す項目について、本人に事前の十分な説明をし、 本人の文書による同意を受けて、個人遺伝情報を用いた事業を実施することとする。 また、DNA鑑定及び親子鑑定など、鑑定結果が法的な影響をもたらす場合においては、 その法的効果についても適切かつ十分な説明を行った上で、文書により対面で同意をとることとする。 インフォームド・コンセントの撤回に関しては、契約で定めることとする。ただし、個人遺伝情報の特殊性にかんがみ、本人が撤回を依頼してきた場合は応じることが望ましく、 またその際は本人が廃棄以外の処置を希望する場合を除き、当該本人に係る試料等及び検 査結果を匿名化して廃棄することとする。その場合には、必要なコストを本人に要求することも契約において定められることとする。

【インフォームド・コンセントの文書に盛り込む内容】 ・事業の意義、目的及び方法(対象とする遺伝的要素、分析方法、精度等。将来の追加、 変更が予想される場合はその旨。特に、体質検査を行う場合には,その意義が客観的なデ ータとして明確に示されていること。)、事業の期間、事業終了後の試料の取扱方法、予測される結果や不利益(社会的な差別等社会生活上の不利益も含む。)等 ・インフォームド・コンセントの撤回をする場合の方法と、撤回の要件、撤回への対応(廃 棄の方法等も含む。)、費用負担等 ・事業者名称、住所、電話番号、代表者の氏名及び職名 ・試料等の取得から廃棄に至る各段階での情報の取扱いについて、匿名化、安全管理措 置の具体的方法 ・解析等を他の事業者に委託する場合、また共同利用する場合は、委託先、共同利用先の名称及び委託、共同利用に際しての個人遺伝情報の匿名化、安全管理措置の具体的方法 ・個人遺伝情報取扱審査委員会により、公正かつ中立的に事業実施の適否が審査されている こと ・個人遺伝情報の開示に関する事項(受付先、受け付ける方法、開示に当たって手数料が発 生する場合はその旨を含む。) ・遺伝カウンセリングの利用に係る情報 ・問い合わせ(個人情報の訂正、同意の撤回等)、苦情等の窓口の連絡先等に関する情報

② 適正取得(法第17条関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。

③利用目的の通知又は公表(法第18条1項関連) 経済産業分野ガイドラインの例によらず、以下のとおりとする。 個人遺伝情報を取得した後でその利用目的を通知、公表するのではなく、インフォーム ド・コンセントにより書面であらかじめその利用目的を明らかにした上で同意をとって取 得することとする。

④ 直接書面等による取得(法第18条第2項関連) 以下の事項の他は経済産業分野ガイドラインの例による。 利用目的の明示は、インフォームド・コンセントによることとする。

⑤ 利用目的の変更(法第18条第3項関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。
⑥ 適用除外(法第18条第4項関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。

(3) 個人遺伝情報の管理(法第19条~第22条関連)
1)個人遺伝情報の正確性の確保(法第19条関連) 以下の事項の他は経済産業分野ガイドラインの例による。 遺伝情報取扱事業者は、利用目的の達成に必要な範囲内において、遺伝情報を正確かつ 最新の内容に保つよう努めることとする。

2)安全管理措置(法第20条関連) 以下の事項の他は経済産業分野ガイドラインの例による。 個人遺伝情報の取扱いについては、情報の漏えい、滅失又はき損の防止その他の情報の 安全管理のため、組織的、人的、物理的、技術的安全管理措置を講じなければならない。 その際、以下に定める匿名化をした上で、経済産業分野ガイドラインの【講じることが望 まれる事項】を参考に供し、適切な措置を講じるよう努める。 また、遺伝情報についても、安全管理のため、組織的、人的、物理的、技術的安全管理 措置を講じることとする。その際、本人の情報が漏えい、滅失又はき損をした場合に本人 が被る権利利益の侵害の大きさを考慮し、匿名化等の情報の取扱い状況等に起因するリス クに応じ、必要かつ適切な措置を講じることとする。 匿名化 個人遺伝情報取扱事業者は、匿名化管理者を設置し、原則として試料等を入手後速やか に、また委託、第三者提供の場合にはその前に、必ず試料等を匿名化することとする。 匿名化管理者は、匿名化作業の実施のほか、インフォームド・コンセントの書面、匿名 化作業にあたって作成した対応表等の管理、廃棄を適切に行い、個人遺伝情報が漏えいし ないように厳重に管理することとする。 遺伝情報取扱事業者が、委託元において匿名化されていない試料等を取得した場合は、 匿名化をした上で、個人遺伝情報として取り扱うこととする。

3)従業者の監督(法第21条関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。

4) 委託先の監督(法第22条関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。

(4) 第三者への提供(法第23条関連)
① 原則(法第23条第1項関連) 以下の事項の他は経済産業分野ガイドラインの例による。 第三者への提供(法第23条第1項)は、原則として行わないこととする。ただし、以 下のように、明確な目的と、試料の取扱い方法等についてインフォームド・コンセントを 得た場合は、この限りではない。

【事例】 ⅰ:DNA鑑定及び親子鑑定のためにとった試料を鑑定技術向上に向けた研究のために 保管、利用する場合は、適切かつ明確な目的(「鑑定技術の向上」等)、相手方、保管方法、講ずる安全管理措置、研究終了後の試料の廃棄方法等についてインフォームド・コンセントを得る。

② オプトアウト(法第23条第2項関連) 個人遺伝情報取扱事業者は、オプトアウトを行わないこととする。 ※オプトアウト(経済産業分野ガイドラインを引用) オプトアウトとは、本項①の原則に対して例外的に選択できる措置として、個人データ の第三者への提供に当たりあらかじめ、以下のⅰ~ⅳに定める事項を、本人に通知し、又 は本人が容易に知り得る状態に置いておくとともに、本人の求めに応じて第三者への提供 を停止することを条件として、本人の同意なく個人データを第三者に提供することができ ることをいう。法第23条2項においては、これを行っている場合には、個人情報取扱事 業者は、本人の同意なく、個人データを第三者に提供することができるとしている。
ⅰ 第三者への提供を利用目的とすること。
ⅱ 第三者に提供される個人データの項目
ⅲ 第三者への提供の手段又は方法 ⅳ 本人の求めに応じて当該本人が識別される個人データの第三者への提供を停止す ること。

③ 第三者に該当しないもの(法第23条第4項関連) 以下の事項の他は経済産業分野ガイドラインの例による。 委託の事例として、「医師、医療従事者等に遺伝カウンセリングを依頼する場合」があ る。

④雇用管理に関する個人データ関連 経済産業分野ガイドラインの例による。

(5) 個人遺伝情報に関する事項の公表、個人遺伝情報の開示・訂正・利用 停止等(法第24条~30条関連)

1) 個人遺伝情報に関する事項の公表等(法第24条関連)
①個人遺伝情報に関する事項の本人への通知(法第24条第1項関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。
②個人遺伝情報の利用目的の通知(法第24条第2項、第3項関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。

2) 個人遺伝情報の開示(法第25条関連) 以下の事項の他は経済産業分野ガイドラインの例による。 個人遺伝情報取扱事業者は、本人に遺伝情報を開示する際には、以下2-2)に記載す る遺伝カウンセリングの方法を遵守することとする。

2-2)遺伝カウンセリング 個人遺伝情報取扱事業者は、遺伝情報を開示しようとする場合には、医学的又は精神的 な影響等を十分考慮し、必要に応じ、自社で実施、或いは適切な施設の紹介等により、本 人が遺伝カウンセリングを受けられるような体制を整えることとする。 遺伝カウンセリングは、十分な遺伝医学的知識・経験及びカウンセリングに習熟した医 師もしくは医療従事者、または十分な臨床遺伝学の専門的知識・経験を有し、本人及び家 族等の心理的、社会的支援を行うことができる者により実施する必要がある。医師または 医療従事者以外の者がこのカウンセリングを行う場合には、遺伝カウンセリングに習熟し た医師、医療従事者等が協力して実施することとする。 遺伝カウンセリングは、当該遺伝子検査とそれを含む事業全般に関する疑問や、遺伝性 の体質等をめぐる本人の不安又は悩みにこたえることによって、今後の生活に向けて自ら の意思で選択し、行動できるように支援し、又は援助することを目的とする。 遺伝カウンセリングは、出来る限り正確で最新の関連情報を本人に提供するように努め ることとする。また本人が理解できる平易な言葉を用い、本人が十分理解していることを 常に確認しながら進め、本人が望んだ場合は、継続して行うこととする。

2-3)DNA鑑定及び親子鑑定における留意事項 DNA鑑定及び親子鑑定においては、鑑定結果が及ぼす法的効果について、十分な法的 知識・経験を有する者が協力して情報を提供し、助言を行うこととする。 親子鑑定においては、個人や家族の福祉を重んじることが大切であり、以下の点に配慮 することとする。
ⅰ 未成年者、とくに発言力の小さいことが多い乳幼児の福祉には最大限の注意を払う こと。
ⅱ 鑑定の効果が直接に及ぶ者、すなわち鑑定された父母と子や試料の提供者等の間に 鑑定実施について異論がないことに留意すること。

3) 個人遺伝情報の訂正等 経済産業分野ガイドラインの例による。

4) 個人遺伝情報の利用停止等 経済産業分野ガイドラインの例による。

5) 理由の説明(法第28条関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。

6) 開示等の求めに応じる手続き(法第29条関連) 以下の事項の他は経済産業分野ガイドラインの例による。 個人遺伝情報取扱事業者は、開示等の求めをする者が本人又は代理人であることの確認 の方法を定めるにあたっては、十分かつ適切な確認手続きとするようにしなければならな い。 なお、個人情報の保護に関する法律施行令(平成15年政令第507号)第8条第2項 の代理人による開示等の求めに対して、個人遺伝情報取扱事業者が本人にのみ直接開示等 することは妨げられない。

7)手数料(法第30条関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。

(6) 苦情の処理(法第31条関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。

(7) 経過措置(法附則第2条~第5条関連) 経済産業分野ガイドラインの例による。

(8) 個人遺伝情報取扱審査委員会 個人遺伝情報取扱事業者は、個人遺伝情報を用いた事業実施の適否等を審査するため、 個人遺伝情報取扱審査委員会を設置することとする。ただし、個人遺伝情報取扱審査委員 会の設置が困難である場合には、共同事業者、公益法人、学会又は業界団体によって設置 された個人遺伝情報取扱審査委員会をもってこれに代えることができる。なお、事業者に 既に設置されている類似の委員会を本ガイドラインに適合する審査委員会に再編成すれ ば、名称の如何を問わない。 個人遺伝情報取扱審査委員会は、本ガイドラインに基づき、事業実施の適否等について、 科学的、倫理的、法的、社会的、技術的観点から審査し、個人遺伝情報取扱事業者に対し て文書により意見を述べることができる。 個人遺伝情報取扱審査委員会は、個人遺伝情報取扱事業者に対して、実施中の事業に関 して、その事業計画の変更、中止その他、適正な事業実施のために必要と認める意見を述 べることができる。 個人遺伝情報取扱審査委員会は、独立の立場に立って、多元的な視点から、様々な立場 からの委員によって、公正かつ中立的な審査を行えるよう、適切に構成し運営することと する。 個人遺伝情報取扱審査委員会の議事の内容は、それが具体的に明らかとなるように公開 することとするが、提供者等の人権、研究の独創性、知的財産権の保護、競争上の地位の 保全に支障が生じる恐れのある部分は、個人遺伝情報取扱審査委員会の決定により非公開 とすることができる。この場合、個人遺伝情報取扱審査委員会は非公開とする理由を公開 することとする。 個人遺伝情報取扱審査委員会の委員は、職務上知り得た情報を正当な理由なく漏らして はならないこととする。その職を辞した後も、同様である。

(9) 個人遺伝情報取扱事業者の事業計画 個人遺伝情報取扱事業者は、事業計画書の作成に当たり、実施しようとしている個人遺 伝情報の特殊性に十分配慮し、事業に伴い本人等に予想される様々な影響等を踏まえ、事 業の必要性、本人等の不利益を防止するための事業方法等を十分考慮した、事業計画書を 作成することとする。 個人遺伝情報取扱事業者は、試料等の保存期間が事業計画書に定めた期間を過ぎた場合 には、本人又は代理人の同意事項を遵守し、廃棄することとする。
個人遺伝情報取扱事業者は、個人遺伝情報を利用する事業計画の策定又はその変更につ いて、個人遺伝情報取扱審査委員会の意見を尊重して決定することとする。 【事業計画書に記載する事項】 ・ インフォームド・コンセントの手続及び方法 ・ 個人情報の保護の方法 ・ 事業により予測される結果及びその開示の考え方 ・ 試料等の保存及び使用の方法 ・ 遺伝カウンセリングの考え方及びDNA鑑定及び親子鑑定におけるカウンセリン グの考え方

3.民間団体附属の研究機関等における個人情報の取扱いについて 以下の事項の他は経済産業分野ガイドラインの例による。 本ガイドラインは、個人遺伝情報を用いた「事業分野」における個人情報の保護のために 定めるものであり、「研究分野」については、「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指 針」を適用することとする。

Ⅲ.「勧告」、「命令」及び「緊急命令」についての考え方 経済産業分野ガイドラインの例による。

Ⅳ.ガイドラインの見直し 経済産業分野ガイドラインの例による。

Ⅴ.個人遺伝情報取扱事業者がその義務等を適切かつ有効に履行するために参 考となる事項・規格 以下の事項の他は経済産業分野ガイドラインの例による。 個人遺伝情報取扱事業者は、それぞれの行う事業内容に応じ、次に掲げるガイドライン等 の遵守に努めることとする。

「遺伝学的検査に関するガイドライン」(平成15 年8月、遺伝医学関連学会、日本遺伝 カウンセリング学会、日本遺伝子診療学会、日本産科婦人科学会、日本小児遺伝学会、日 本人類遺伝学会、日本先天異常学会、日本先天代謝異常学会、日本マススクリーニング学 会、日本臨床検査医学会、家族性腫瘍研究会)
「DNA鑑定についての指針」(平成9年12月、日本DNA 多型学会DNA 鑑定検討委 員会)
「親子鑑定についての指針」(平成11年6月、日本法医学会親子鑑定についてのワーキ ンググループ)
「ヒト遺伝子検査受託に関する倫理指針」(平成13年4月、社団法人日本衛生検査所協 会遺伝子検査倫理検討委員会)